平成10年度CSEC研究発表会 =第3回=
- ■ 日時:平成10年11月27日(金) 13:00〜17:00
- ■ 場所:情報処理学会 会議室(芝浦)
- (〒108-0023 港区芝浦3丁目16-20 芝浦前川ビル7F
- 最寄り駅 JR田町駅、TEL 03-5484-3535)
- ■ 発表内容
- (発表件数:7件)
- 13:00〜17:00
- (1) キーリカバリシステムの試作と商用システムへの応用に関する検討
- 中野 初美、竹原 明、松田 規、中川路 哲男(三菱電気)
- 我々は、暗号化データの緊急復号の一手段であるキーリカバリ技術を設計試作を行い、
さらにその商用システムへの応用に関する検討を行ったので,その結果について報告する。
- (2) ユーザ認証時のロックアウトの拡張
- 堤 俊之、三戸 健史(日立ソフトウェアエンジニアリング)
- 本論文では、ファイル制御やプロセスアクセス制御などのセキュリティ機能を持たないOS環境に、
パスワードによるユーザ認証機能を持ったセキュリティシステムを導入した時に、
必要とされるユーザ認証のロックアウト方式を提案する。
本提案方式では、セキュリティシステムの端末にアクセス可能な不正ユーザが様々なパスワードの組合せを繰り返し試行する攻撃を防止することを目的としている。
ダミーのユーザ認証を用いることで安易にロックアウトを外そうとする不正ユーザの攻撃を防止して、セキュリティレベルを高めることができた。
- (3) 暗号・署名を用いたファイル共有について
- 中渡瀬 秀一、玉野 大祐、渡部 勝年、渡辺 徹(NTT)
-
電子暗号・署名を用いて、特定グループのメンバだけでファイル共有を可能にするシステムを構築した。
従来、このようなシステムでは、ファイルを共通鍵で暗号化して共有する、
ファイルを各メンバ宛に暗号化して複数の暗号文を作成し、
各メンバは自分宛のファイルを保有するなどの方法が存在した。
前者は共通鍵をオフラインで配布しなければならないのが不便であり、
後者は暗号文が複数作成されるため元のファイルの唯一性が保証されないという問題があった。
本システムではこれらの問題点を、公開鍵方式を用いてファイルに電子署名を付加し、
ファイルを共通鍵で暗号化し、この共通鍵を各メンバの公開鍵で暗号化して暗号文に含めることで解決した。
- (4) コネクションレス型セキュアWWW方式の一考察
- 安田 仁、荻原 利彦、渡辺 徹(NTT)
- WWWの通信において、APレベルでのコネクションレス型のセキュリティをローカルプロキシ方式で確保する方法を考察する。
- (5) 耐タンパー技術のためのアルゴリズム難読化の一提案
- 坂本 憲昭、 岡本 栄司(北陸先端大)
- ソフトウエアの不正な解析に対する難読化技術を提案する。
これは、プログラムの流れを複雑にする手法である。
- (6) 電子透かしの理論的枠組に関する一考察
- 野見山 寛之、満保 雅浩、静谷 啓樹(東北大)
- 本論文では「電子透かし」にある1つの理論的な枠組を提案し、
今までに知られている電子透かしの考察を行なう。
- (7) 幾何学的改変に対する周波数変換利用型電子透かしの耐性強化手法
- 田中 宏征、中嶋 正臣(NTTデータ)
- 画像の輝度情報を利用する電子透かしを応用し、
幾何学的改変に対する周波数変換利用型電子透かしの耐性を強化した。
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