平成14年度CSEC研究発表会 =第19回=

コンピュータセキュリティ研究会(CSEC)研究発表会を下記の通り開催します。
研究会に関連する幅広い分野の方々の参加をお待ちしています。
■ 日時:平成14年12月20日(金)

■ 場所:情報処理学会 会議室(芝浦)
〒108-0023 港区芝浦3丁目16-20 芝浦前川ビル7F
最寄り駅 JR(山手線, 京浜東北線):田町(東口)下車徒歩7分
または、地下鉄(浅草線, 三田線):三田下車徒歩10分
TEL 03-5484-3535

■ 発表内容
発表件数:12件
発表時間:30分(発表+質疑応答)/件


12月20日(金)

10:30〜12:30

(1)Crypt-Mail Secretaryへの自動鍵管理機能の実装
○太田貴雄,畑中雅彦(室蘭工大)
概要:ネットワーク組織を対象として電子メールの自動暗号化処理を 行うサーバに、暗号鍵の自動管理機能を追加実装する。

(2)戸下通信システムの提案
○富田哲也,権藤広海,鈴村圭史,山根信二,村山優子(岩手県立大学)
概要:部屋のドアの下へ書類を差込提出するコミュニケーションを WWW上で実現するための設計について報告する.

(3)動作監視に基づくWebサーバ防御システム
○中江政行、山形 昌也、矢野尾一男、小川隆一(NEC)
概要:ファイアウォールが広く普及した現在でもなお、Webサーバの不正書き換え事 件やインターネットワーム感染が後を絶たない。そこで、不審アクセスを集中 的に監視するためのミラーサーバを用いて、正規のWebサーバ(正規サーバ) への攻撃を防御する動的防御システムを開発した。

(4)Mass Mailing WormとDNS/SMTPトラフィック解析
○武藏泰雄,杉谷賢一,松葉龍一(熊大総情セ)
概要:Mass Mailing Worm流行時のDNS及びSMTP trafficの経時変化について 研究報告する。

13:30〜15:30

(5)スペクトル変換を使用した2次元ベクトル電子地図への電子透かし
○植田寛郎(山梨大学大学院),大渕竜太郎(山梨大学) 遠藤州(日本アイ・ビー・エム)
概要:近年地理情報システムの利用が拡大し,その中核となるデジタル地図データの 知的所 有権保護の重要性が増してきている.本論文では,ベクトル型地図デー タに対して,デジタルデータの知的所有権保護技術 の1つである電子透かしを 適用することを検討する.本論文の電子透かし手法は,地図中の幾何要素を構 成する頂点を点群と見なし,ドロネー三角形分割を使用して三角形メッシュを 生成し,そのメッシュに対しスペクトル変換を行い得られた係数値を変化させ ることで透かし情報を埋め込む.本手法の電子透かしは頂点座標値への乱数値 の重畳,頂点の追加や削除,頂点の平行移動や回転,切り取り,その他の妨害 に対してある程度の頑強性を持つ.

(6)ポストプロセスを考慮に入れた電子透かし埋め込み方式
○上條浩一(日本IBM  東京基礎研究所)
概要:電子透かしの埋め込みを、ポストプロセスがかかった後の検出強度を考慮に入れて 行なうことにより耐性を向上させる方法について議論し, 実験によりその有用性を 確認する.

(7)結託耐性符号のモデル化について
○吉岡克成、四方順司、松本勉(横浜国立大学)
概要:結託耐性符号について、従来提案されているモデルをより一般化し 考察を行う。

(8)一階述語論理を用いた脆弱性診断ツール
○河内清人,北澤繁樹,中野 初美,大越 丈弘,藤井 誠司,河木 理一(三菱電機)
概要:本発表では検査シナリオに述語論理を応用した脆弱性診断ツールについて提案 し,その実装方式について説明する.

15:45〜17:45

(9)モバイル個人認証方式の提案と実装
桜井 鐘冶(三菱電機鰹報技術総合研究)
概要:携帯電話を用いて個人認証を行う際には、入力上の制約から複雑なパスワード が使えない。また、キー入力時にパスワードを盗み見られるショルダーハッキ ングなどの危険もあるため、企業内の重要情報などを参照するにはセキュリティ が不十分である。本稿では、このような携帯電話による個人認証の課題を解決 するため方式を提案し、その実装について報告する。

(10)柔軟な多対一決済に関する研究
○西郷悟、三浦史光、高橋修(NTTドコモ)
概要:店舗一に対して複数ユーザが存在する場合の決済方法

(11)eTRON: Entity and Economy TRON
○越塚登(東京大学情報基盤センター),坂村健(東京大学大学院情報学環)
概要: 本稿は、デジタル情報を安全に格納、流通させることを可能にする、 耐タンパ技術をベースとした分散セキュリティーアーキテクチャ、 eTRON: Entity and Economy TRONについて述べる。

(12)モバイル向け電子価値流通プラットホームの研究
○青野博,石井一彦,森謙作,本郷節之(NTTドコモ) 越塚登,坂村健(東京大学)
概要:eTRONアーキテクチャをモバイル環境に適用し、バーチャルとリアルの 世界双方で利用でき、安全に電子価値実体を流通させることのできる モバイル向け電子価値流通プラットホームを開発した。その設計方針 と構成を概説する。


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