平成10年度CSEC研究発表会 =第1回=

■ 日時:平成10年 5月29日(金) 10:20〜17:30

■ 場所:情報処理学会 会議室(芝浦)
(〒108 港区芝浦3丁目16-20 芝浦前川ビル7F
最寄り駅 JR田町駅,TEL 03-5484-3535)

■ 発表内容
(発表件数:11件)


10:20〜10:30

土居主査挨拶


10:30〜12:00

(1) Access Control for Object-Oriented Systems
安田 昌史、滝沢 誠(東京電機大)
本論文では、分散オブジェクトシステムにおいて、 システム内の資源の不正な利用を防止するアクセス制御モデルを提案する。

(2) セキュアWWWアクセス制御システム
小林 信博、藤井 誠司(三菱電機)
証明証によるユーザ認証、WWWページの暗号化およびWWWページのアクセ ス制御の機能を実現することにより、既存のWWWサーバに対して高い安全性 を提供するセキュアWWWアクセス制御システム

(3) 企業情報向けグループ暗号システム
荒井正人、鍛忠司、伊藤浩道(日立製作所)、柴田利幸(日立情報ネットワーク)
共有ファイルの開示先を個人名、所属、役職などのID情報の組合せで指定 可能な暗号システムを開発した。


13:00〜15:00

(4) QMFを用いた電子透かしの提案
安田咲子、岡本栄司、阿部亨(北陸先端大)
ディジタル画像における、QMFを用いた新しい電子透かし方式を提案し、評価 実験を行なった。

(5) X.509 ディレクトリサービスを用いた複数の認証ドメイン間の相互認証方式の一提案
須賀祐治、山崎重一郎(ISIT)、村上美幸、荒木啓二郎(九大)
デジタル証明書のリポジトリとして X.509 ディレクトリを用いることで異な る認証局の傘下にある証明書の検証を可能にする方式を提案する。

(6) ディレクトリーサービスに対するプライバシーを考慮した個人情報管理方法の提案
山崎重一郎、須賀祐治(ISIT)、村上美幸、荒木啓二郎(九大)
デジタル認証技術とエージェントモデルに基づいて、本人のプライバシー権を 保護しつつLDAPディレクトリーサービスの個人情報に対して参照/更新/追加 などの操作を行うことを可能にする方法を提案する。

(7) 過去のデジタル署名を検証可能なディレクトリを用いたデジタル証明書管理
村上 美幸(九大)、山崎重一郎、須賀祐治(ISIT)、荒木啓二郎(九大)
過去のデジタル署名を検証可能にすることを 目的とした、ディレクトリを用いたデジタル署名の検証システムの提案


15:30〜17:30

(8) Anonymous Network Without Public Key Encryption
菊池浩明(東海大学)
発信者と受信者の両方の匿名性を満たす匿名通信路を提案する。 提案方式は、公開鍵暗号の計算量の仮定を必要としない。 提案方式の有効性を通信路容量と伝送遅延の点から評価する。

(9) 不正アクセスを考慮したシステムログの収集機能について
高田 寛、佐野 晋(NEC)
不正侵入等が発生した場合の解析に必要な情報を確実に収集・記録するための ログ機能の考察および実装

(10) 公開鍵証明証の検証方式の考察
榊原裕之、辻 宏郷、吉武 淳(三菱電機)
CAの階層と証明証及びCRLの発行形態によって、 公開鍵証明証の検証が複雑になることを示し、回避策を考察する。

(11) 先進国におけるサイバーセキュリティの社会的課題 -デンバーサミットコミュニケ40番の示唆
高橋郁夫(弁護士)
先進諸国におけるハイテク犯罪者に対する国際的な協力による捜査・訴追・ 刑罰の体制の構築を技術的観点と密接に関連させて法律的な問題点を検討する。


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