大規模言語モデル(LLM)の普及により、AIは単に人の作業を支援する道具ではなく、人の判断やコミュニケーション、人間関係そのものに影響を与える存在になりつつある。AIに判断や行為の一部を任せることで、人はより効率的に行動できる一方、AIの提案をどのように受け止めるか、何を自ら判断すべきか、そしてその結果を誰が引き受けるのかといった新たな問いも生じている。本講演では、HCI/CSCWにおける研究事例を紹介し、人とAIの役割分担が変化する中で、人の判断や行動、他者との関係がどのように変わるのかを捉える。その上で、AIに多くを委ねる時代に、人がどのような判断や関与を担い続けることが、主体性や他者との関係を支えることにつながるのかを議論する。
基調講演
基調講演 10月19日(月)12:30 - 14:00
山下 直美 氏 (京都大学情報学研究科社会情報学専攻 教授)
AIによって変わる人の判断と関係
<講演概要>
<講演者ご経歴、プロフィール>
2001年京都大学大学院情報学研究科修士課程修了,同年 NTT 入社.2006 年京都大学大学院情報学研究科博士課程修了.博士(情報学).現在,京都大学情報学研究科 教授.ウェルビーイングの向上,インクルーシブな社会の実現に向けた情報技術の研究開発に従事.長尾真記念特別賞受賞 (2011),情報処理学会フェロー.ACM SIGCHI Vice President,CHI 2025 General Co-chair, CSCW 2022 Paper Co-chair等を歴任.TOCHI Associate Editor,日本学術会議連携会員,JSTさきがけ「共生AI基盤」領域研究総括等を兼任.