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【CSS2009行動分析実験結果】

今回の行動分析実験ではRFIDによる行動ログとアンケート結果を用い,3つの分析を行いました.
  1. 各セッションのタグ検知数を計測し,それぞれの参加人数の傾向を探る.
    推定された人気セッション第1位(特別講演・CSSx2.0除く48セッション中)は,"A3:MWS Cup 2009".
  2. アンケート項目「熱いと思うテーマは?(複数回答可)」から,CSS参加者の興味を探る.
    推定された熱いテーマ第1位は,"個人情報情報・プライバシー保護".
  3. 行動ログとアンケート結果をクロス集計し,セッションと属性の関係を探る.
    推定された有意な関係は"学生は"セキュリティと社会"の参加率が高い","日本の統計と比較して全体ではA型が多い"など20項目.
上記1〜3の実験結果を以下に示します.

実験結果1:各セッションの参加数

実験結果2:熱いテーマTop10

実験結果3:セッションとアンケート回答の関係


実験結果1:各セッションの参加数


以下はCSS2009会期中に各セッションで検知されたRFIDタグ数(重複除く)のグラフです.
※上記データは各セッションの参加人数の傾向を示すと考えられますが,以下の点を考慮する必要があります.
  • RFIDの検知精度は完全でなく、会場扉付近を横切った方の誤検知,また検知漏れの可能性があります.
  • 各セッション終了予定時間までをそのセッション中のタグ検知と見なし,休憩時間は次のセッションでの検知と見なしています.そのため予定通りに終了しなかったセッション周辺には誤差があることが予想されます.
  • RFIDタグは会期中継続して配布していましたので後に開催されたセッションの方が検知数が多くなる傾向がある可能性があります.
  • 一部の会場ではタグ配布のお知らせをしていただきましたので検知数が多くなっている可能性があります.お知らせしていただいた皆様,ありがとうございました.








実験結果2:熱いテーマTop10

アンケート設問「今熱いと思う研究テーマ(複数回答)」中の各研究テーマについて,チェックした人の割合を「熱い率」としてTop10をグラフにしました.


以下は所属別の「熱い率」Top10です。










実験結果3:セッションとアンケート回答の関係

各セッションを7つのカテゴリに分類し,各カテゴリで検知された人のアンケート回答結果の比率をグラフにしました.なお"全体"はアンケート回答者97名全員のデータとなります.
またこの各カテゴリのRFID検知ログとアンケートを分析した結果,いくつかの相関が見られましたのでその結果も表記してあります.カテゴリとセッション名との対応は以下の通りです.
ネットワークセキュリティ ユビキタスセキュリティ(1)(2), ネットワーク監視・追跡(1)(2)(3), コンピュータウィルス(1)(2)
システムセキュリティ セキュリティ開発手法, セキュリティプロトコル・検証, セキュリティ実装, OS・仮想化, ハードウェア
認証 ユーザ認証(1)(2), 生体認証, アクセス制御・情報共有
セキュリティと社会 セキュリティ評価・監査, セキュリティ教育・法律, トラスト(1)(2), デジタルフォレンジクス(1)(2)
プライバシー・データ保護 情報ハイディング(1)(2), コンテンツ保護(1)(2), プライバシー保護と属性管理, プライバシープリザ−ビングデータマイニング, 匿名通信, 個人情報の管理と保護
セキュリティ基盤技術 公開鍵暗号(1)(2), プロトコル(1)(2)(3), ストリーム暗号, ハッシュ関数・秘密分散
MWS 攻撃元データ(1)(2), MWS Cup 2009, 攻撃通信データ(1)(2)(3), マルウェア検体(1)(2)(3)


  • 学生は"セキュリティと社会"の参加率が高い
  • 教員は"MWS"・"プライバシー・データ保護"・"認証"の参加率が低い
  • 企業は"認証"の参加率が高い
  • 公務員・独立行政法事は"セキュリティ基盤技術"への参加率が高く、"ネットワークセキュリティ"への参加率が低い



  • 日本の統計と比較して,全体では20-24才が多く、40-49才は少ない
  • 20〜24才は"セキュリティと社会"・"認証"の参加率が高い
  • 40〜44才は"プライバシー保護"・"セキュリティと社会"・"認証"への参加率が低い
  • 45〜49才は"セキュリティ基盤技術"・"ネットワークセキュリティ"の参加率が低い
  • 50才以上は"セキュリティと社会"の参加率が低い



  • 日本の統計と比較して,全体では北海道・関東出身が多く中国・九州・沖縄出身が少ない
  • 北海道出身は"セキュリティと社会"の参加率が低い
  • 関東出身は"セキュリティと社会"の参加率が高い
  • 東海出身は"セキュリティ基盤"と"プライバシー・データ保護"の参加率が高い



  • 日本の統計と比較して,全体ではA型が多い
  • A型は"セキュリティと社会"の参加率が高い
  • O型は"セキュリティ基盤"の参加率が高い



  • 日本の統計と比較して,全体ではファイル交換ソフトを利用したことがない人が少ない
  • 日本の統計と比較して,全体ではファイル交換ソフトを現在利用していないが過去に利用していた人が多い
  • ファイル交換ソフトを利用したことがない人は"ネットワークセキュリティ"の参加率が高い



  • ワイン好きの人は"認証"の参加率が低い


セッションカテゴリとアンケート回答の相関は,Fisher の正確確率検定を用いて有意水準10%で分布に差が認められたものを記載しました.
アンケート回答者全体とアンケート回答の相関は,下記の比較対象とアンケート回答者の分布をカイ二乗検定を用いて比較し,有意水準10%で分布に差が認められたものを記載しました.

<比較対象データ>
年齢 男女別推計人口. 総務省統計局. 2009.(20-49才までのみ比較)
血液型 遺伝血清学. O・プロコプ,W・ゲーラー著, 石山c夫訳. 学会出版センター. 1979.
ファイル交換ソフト ファイル交換ソフト利用実態調査. 社団法人日本レコード協会. 2006.
出身地 Wikipedia 各地方のページ.