招待講演#1―Invited Talk―

講演タイトル

信頼される言語AIへの道のり

 

講演者

乾 健太郎
東北大学大学院情報科学研究科 教授
Mohamed bin Zayed University of Artificial Intelligence (MBZUAI) Natural Language Processing Department 客員教授

 

日時

2024年1月23日(火)[1日目] 13:00~14:00

 

会場

出島メッセ長崎 2階 コンベンションホール3, 4
(但し、講演者はオンラインにて登壇します。配信は会場内のみです。)

 

講演概要

    深層学習の広がりにつづく大規模言語モデルの登場によって言語AIは飛躍的な発展をとげた。しかし、言語AIが我々にとって信頼できる相棒になるには解決すべき課題が数多く残っている。本講演では、信頼性の観点を切り口に現在の言語AI研究の動向を概観するとともに、信頼できる知識源に接地した説明、LLMの内部状態・表象に基づく説明、説明に対する人の振る舞いなど、信頼に繋がる説明を指向した我々の取り組みをいくつか紹介し、信頼される言語AIへの道のりに思いを馳せたい。

略歴

    1995年東京工業大学大学院情報理工学研究科博士課程修了、博士(工学)。同大学助手、九州工業大学助教授、奈良先端科学技術大学院大学准教授を経て、2010年より東北大学大学院情報科学研究科教授。2023年よりMohamed bin Zayed University of Artificial Intelligence (MBZUAI) Natural Language Processing Department 客員教授。
    2016年より理化学研究所AIPセンター自然言語理解チーム長兼任。情報処理学会論文誌編集委員長、同会自然言語処理研究会主査、言語処理学会論文誌編集委員長、EMNLP 2019 General Chair等を歴任。2022年3月より言語処理学会会長。

招待講演#2―Invited Talk―

講演タイトル

続・暗号と社会の素敵な出会い

 

講演者

松尾 真一郎
バージニア工科大学 研究教授 (Research Professor, Virginia Polytechnic Institute and State University)
ジョージタウン大学 研究教授 (Research Professor, Georgetown University)

 

日時

2024年1月24日(水)[2日目] 16:50~17:50

 

会場

出島メッセ長崎 2階 コンベンションホール1, 2

 

講演概要

    古くから、国家機密の保護や軍事目的に使われていた暗号技術は、インターネットの商用化に伴い、我々の普段の社会生活の安心安全のための手段の1つとして欠かせない存在になっている。SCISに集う研究者の思いは、自らの研究によってよりセキュアで個人のプライバシが守られ、豊かで持続的な社会を構築することであろう。しかし、そのような研究者の思いが、実際の社会で動く情報システムのセキュリティやプライバシ保護に反映されているだろうか?ブロックチェーンに関して、研究者視点では単純なミスが原因で数百億円が当たり前に盗まれるのは何故か?そもそも、セキュリティ研究者と社会はうまく価値のギブ・アンド・テイクができているのだろうか? これは、日本だけでなく、グローバルな課題であると同時に、研究と社会のギブ・アンド・テイクの観点では、日本以外の国においてどのようなゲームが行われているかは、日本において必ずしも広く共有されていない。
    本講演では、CRYPTREC、ISO/IEC JTC1 SC27における国内・国際標準化の経験、ブロックチェーン分野の学術研究の初期からグローバルに関わってきた経験、そしてワシントンDCにおける米国政府とセキュリティにおける研究戦略に関わる立場から、2015年に講演者が問題提起した「暗号と社会の素敵な出会い」について、日本とグローバルの考え方の違いに触れながら、その現在地と将来のあり方について述べる。

略歴

    2003年東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了、博士(工学)。1996年NTTデータ入社、情報通信研究機構ネットワークセキュリティ研究所セキュリティアーキテクチャ研究室長などを経て、2016年から東京大学生産技術研究所リサーチフェロー(現任)、MIT Media Lab 研究員・所長リエゾン(金融暗号)(2019年まで)、 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授(2022年まで)。 2017年からジョージタウン大学研究教授(現任)、2019年からNTT Research Inc. Head of Blockchain Research(2022年まで)、2023年からバージニア工科大学研究教授(現任)。アメリカ国立科学財団の産学連携研究センターCyber SMART ディレクターを兼任。Blockchain Governance Initiative Network(BGIN)の共同議長、ブロックチェーン国際研究ネットワークBSafe.networkの共同設立者。ISO/IEC JTC 1 SC27/WG2 元日本HoD。ISO TC307 プロジェクトリーダー、内閣官房「Trusted Web推進協議会」、金融庁「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」、デジタル庁「Web3.0研究会」構成員。

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