プログラム

MWS Cup 2018 参加チームに，MWS Cup 2018 当日課題に取り組んでもらう． その他，競技中に事前課題や当日課題の内容について，課題作成者に概説いただく．

MWS Cup 2018参加チームによる，MWS Cup 2018事前課題の内容に関する プレゼンテーションを実施する．

MWS 2018における新たな企画を紹介する．また，昨年から継続のMWS独自企画や 今年のMWSセッション発表傾向の紹介，研究倫理に関する議論，MWSにおける セキュリティコンテスト活用の議論等，MWSコミュニティの さらなる発展に向けた企画を実施する．

PWS CUPは，匿名加工情報の活用の活発化のために優れた加工手法や 評価手法を明らかにすることを目指し，匿名加工したデータの安全性と 有用性を競う技術コンテストです．本年のコンテストでは特に， 購買履歴データに対して一般化により匿名加工する技術を競います． このセッションでは，事前にオンラインで実施されたコンテストについて， (1) 実行委員会からの概要の説明・結果発表，(2) 参加者によるポスター およびプレゼンによる手法の説明，を行います．

昨年度のPWS企画セッション「セキュアなデータ結合に関する技術・制度の方向性」にて， 秘密計算技術の概要と現行法での扱いが議論された．今年度はさらに， 技術の特徴や各国制度を整理するとともに，具体的な制度整備に向けた活動案について， 当分野で活動している研究者や法学者による講演とパネル討論を行う．なお， 本企画は情報ネットワーク法学会とコラボレーション企画である．

• 秘密計算の海外動向（韓国の第三者機関炎上事例）
美馬　正司（日立コンサルティング）

• 秘密計算の技術的な点
竹之内　隆夫（NEC）

• 個人情報保護法の第三者提供と秘密計算（主にこれまでの論点振り返り）
藤村　明子（NTT）

• 秘密計算技術に関する国内法動向
宮内　宏（宮内・水町IT法律事務所）

2018年5月に適用開始されたEU一般データ保護規則（GDPR）は， EU域内のみならず世界中のデータ活用のあり方に変革をもたらすものである． 本報告では，特にGDPRで導入された「データポータビリティの権利」という 新たな概念に焦点を当て，その社会的・経済的影響について検討を行う． また講演後にパネルセッションを行う．

改正統計法が2018年5月に国会で成立し，公的統計の二次利用の さらなる推進に向けた法整備が進められつつある．こうした状況において， 公的統計を中心とした統計データを対象に，プライバシー保護をめぐって 議論することは大変有益である．本セッションでは，統計データにおける プライバシーの保護の現状と課題について，法制度的側面と技術的側面の 両面から検討を進めていきたい．

伊藤　伸介（中央大学）

佐井　至道（岡山商科大学）

星野　伸明（金沢大学）

ユーザブルセキュリティ・プライバシーの技術発展のために， 技術やソフトウェアのユーザブルセキュリティ・プライバシー あるいはユーザビリティのレベルの高さをアピールする ライトニングトークセッション．
セッション詳細はこちらをご覧ください： CUSP

第一部では，OSSコミュニティとの関わり方について，コンプライアンスの考慮から 実際のビジネスへの活用まで幅広く紹介する．

• OWS2018特別セッションについて
中村　雄一（日立製作所）
• OSSライセンス(GPL等)を利用するにあたって留意すべきこと
吉井　雅人（日本シノプシス合同会社）
• 企業でのOSSによる研究開発の進め方
面　和毅（サイオステクノロジー株式会社）
• オープンAPIでの強固な認証実現のためのKeycloakへのOSS貢献事例紹介
中村　雄一（日立製作所）

第二部では，企業システムの運用管理にいまや不可欠となった「セキュリティテストツール」に フォーカスし，自ら新たなソフトウェアを公開しコミュニティを形成する試みを紹介する．

• Linux/FreeBSD向け脆弱性検知ツールVuls
神戸　康多（フューチャー株式会社）
• OSSで作る機械学習を用いたペネトレーションテストツール
高江洲　勲（三井物産セキュアディレクション株式会社）
• ペネトレーションテストツール「ShinoBOT」の開発と公開について
凌　翔太（マクニカネットワークス）

サイバーセキュリティ対策の一環として，CSIRT(シーサート)が注目されているが， シーサートに規格はなく，シーサートの目的，立場，活動範囲，法的規制などの違いから， それぞれの組織において独自に実装し活動している状況にある． すなわち，シーサートやシーサート活動が体系化されているわけではないこと， 技術だけではなく，組織，法律など幅広く学術系での異分野交流を図ることのできる研究分野であり， 未着手の研究分野であると言える．本セッションでは，現状のシーサート/シーサート活動について 有識者による講演とパネル討論を通じて，研究分野としてのシーサート活動の可能性や期待について議論する．

サイバー技術を扱うことは，技術者による様々なサイバー事件にもあるように， 思わぬ事態を引き起こすことがある．特に，サイバー技術を使う研究活動・技術開発をする上で， どのような行為が社会に取って好ましくないのかが立場によって解釈に違いが見られることもある． また，その一方，研究開発コミュニティへの萎縮を招くことがあるとなると， 我が国の研究開発自体への悪影響も予想される．本セッションでは，あまりオープンに議論されることがない， 特にサイバーセキュリティ技術・研究のグレーゾーンについて，法曹関係者も含めた有識者による講演と パネル討論を通じて，多面的に現状と今後について議論する．