UWS2024

2024年10月22日〜25日 神戸国際会議場


セキュリティやプライバシーに関する研究の裾野は大きく広がってきており、さまざまなテーマで高度な技術によりセキュリティの担保やプライバシーの保護が行われています。 その中で、セキュリティやプライバシー保護技術で守られる対象が、果たしてその本来の目的を効率的に、そして高い満足度で実現されているか?というユーザビリティの観点での調査・研究・開発が大きな注目を浴びています。 ユーザビリティとセキュリティ・プライバシーの関係については、セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会主催の「SOUPS論文読破会」で2011年よりトレンド把握や専門知識の蓄積を行ってきました。 そこで得た知識などをさらに発展させ、セキュリティ・プライバシーを対象としたユーザブルな調査・研究・開発を行い、成果の発表と議論を行う場が求められます。

ユーザブルセキュリティワークショップ(Usable Security Workshop, UWS)は、セキュリティ・プライバシーと高いユーザビリティを両立させる、 技術だけではない分野横断的な研究の発展とその成果普及の促進、さらに研究者や技術者の相互協力の促進を目的とします。

UWS2024開催概要

ユーザブルセキュリティワークショップ2024(UWS2024)はコンピュータセキュリティシンポジウム2024(CSS2024)の併催ワークショップとして開催されます。

参加登録

UWS2024への参加登録は、コンピュータセキュリティシンポジウム2024(CSS2024)への参加登録と共通となっております。
(ご登録頂くと、CSS2024および併催の他のワークショップのセッションにも参加が可能です。) 参加登録手続きの詳細につきましては、CSS2024の参加登録ページをご参照ください。

論文投稿登録

UWS2024への論文投稿受付は、コンピュータセキュリティシンポジウム2024(CSS2024)への論文投稿受付と共通となっております。 UWS2024でのご発表を希望される場合、発表申込の手続きにおいて以下の作業をお願いいたします。

論文投稿登録

UWS2024への論文投稿受付は、コンピュータセキュリティシンポジウム2024(CSS2024)への論文投稿受付と共通となっております。 UWS2024でのご発表を希望される場合、発表申込の手続きにおいて以下の作業をお願いいたします。

招待講演

日常生活における個人データの取り扱いの理解

Jack Jamieson(NTT社会情報研究所 准特別研究員)

人々がテクノロジーをどのように認識し、使用するかは、日常生活の文脈によって左右されます。社会的な影響や過去の経験などの要因により、あるテクノロジーを避けたり、設計者の意図とは異なる形で使用したりすることがあります。本発表では、個人データに対する態度がテクノロジーの使用や不使用にどのように影響するかを調査するために、アンケートとインタビューを用いた研究を紹介します。この研究には、プライバシーやセキュリティの観点での示唆も含まれています。また、研究で使用した理論的および方法論的なアプローチについても説明し、その強みと限界を振り返ります。最終的には、実際の生活に即したテクノロジーの設計と実装に役立つ知見を提供することを目指します。

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再帰的テーマティック分析を中心とした質的研究(チュートリアル招待講演)

岡 美智代 (群馬大学)

量的研究は、対象事象の度合いや要因間の関係を数量的に明らかにする研究である。一方、質的研究は、その事象がどのようなものかを記述する研究であり、その目的は対象者の経験や認知などの主観的な世界を理解することにある。質的研究と量的研究には優劣は無く、相補的な関係にある。質的研究の方法は種々あるが、近年急速に使われるようになった方法の一つにテーマティック分析(thematic analysis,以下TA)がある。中でも心理学者であるBraun & Clarkeによる再帰的TAは、我が国ではまだあまり使われていないが、海外では多く使われている。そこで、今回は再帰的TAを中心に、TAおよび再帰的TAの概要、再帰的TAによる6つのフェースのデータ分析プロセスについて、経験を交えて紹介する。

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